練習曲(エチュード)

私は、初めてフルートの先生の門を叩いてから受験まで間もなかったので、ほとんどエチュードをやらずに芸大に入学しました。ですから、それをとてもコンプレックスに感じ、今までエチュードには力をいれてまいりました。ここにご紹介するのは、自分が実際に勉強してきたものと、レッスンで使用している楽譜です。参考にしていただければ幸いです。

ケーラー:35の練習曲 op.33 book1カール・フィッシャー版

ケーラーはイタリアのフルート奏者で、たくさんの作品を残しています。中でもこのエチュードはとてもポピュラーです。実技試験の課題などにもよく取り上げられます。初級とありますが簡単ではありません。

ケーラー:35の練習曲 op.33 book2 カール・フィッシャー版

前出の第1巻が終わるとこの第2巻に進むのが定番です。この第2巻は昔、芸大の入試曲だったこともあるそうです。今でも入試やコンテストの課題になっています。

ケーラー:35の練習曲 op.33 book3 カール・フィッシャー版

この第3巻は上級者向けです。第2巻まで勉強したら、他のものを練習してテクニックをつけてからこの3巻に挑戦するといいです。


ケーラー作品33練習曲集 op.33/ドレミ出版

前出のケーラーのエチュード1〜3巻までが、この一冊の中に収まっています。ここのところカールフィッシャー版はミスが目立つので、最近はこの版をお勧めしています。

ケーラー:35の練習曲 OP33第1巻 二重奏用

ケーラーのエチュードop33第1巻の二重奏用の楽譜です。村松で見つけました。レッスンで使用していますが、初見で難しいうえに、二重奏として??あまり好きにはなれません😢でもレッスンでは役に立ちました。

ガリボルディ:20の旋律的練習曲 Op.88/ルデュック版

ガリボルディの作品はメロディーが美しくて好きです。デュエットなどもお勧めです。このエチュードもとても素敵なメロディーで吹きやすいです。芸大付属高校の課題曲です。

ケーラー:40の漸進的二重奏曲 op.55第1巻

ケーラーのこのop.55は、よくレッスンで使っています。第1巻は、始まりは易しいので、基本的なことを見直すのにちょうど良い教材です。だんだん難しくなって第2巻に進んでいきます。

ケーラー:40の漸進的二重奏曲op.55第2巻

第1巻を終えた段階で音がしっかり出て、楽譜の理解ができていれば第2巻にもできると思います。終わりの方は難しいです。


モイーズ:24の旋律的小練習曲と変装(初級)/ルデュック版

昔、芸大の別科の入学試験の課題曲でした。比較的短い旋律をもとに、リズムやアーティキュレーションを変えるというパターンなどもおりまぜ、基礎的な力をつけます。   

モイーズ:25の旋律的練習曲と変奏(中級)/ルデュック版

モイーズの「旋律的練習曲と変奏」の初級を終えた方は、ぜひこの中級にもチャレンジしてみてください。

ケーラー:25のロマンティックエチュードop.66

この「ロマンティックエチュード」は一つ一つに題名がついて、個性的な小品となっています。想像力を膨らませて表情豊かに楽しく演奏しましょう。


アンデルセン:24の練習曲 op.30

アンデルセンは、本当にたくさんのエチュードを書いています。私は上手くなりたい一心でアンデルセン相当数チャレンジしましたが、メロディーが趣味ではありません😢op.21よりはこちらの op.30の方が易しいです

アンデルセン:18の練習曲 op.41

このアンデルセンのエチュードop.41は、op.30よりもさらに短めで軽いです

アンデルセン:24の練習曲 op.21

アンデルセンはたくさんのエチュードを残しています。このOp.21は、大学受験の課題曲などにも出題されていますので、日本では一番吹かれているのではないでしょうか?


ドゥメルスマン:フルートのための50の旋律的練習曲

第1巻は、素敵な小品が25曲収められています。教則本的な要素があります。アルテの2巻は終わったけれど、いま一つ基礎ができていないなどという方にいかがでしょうか?

ドゥメルスマン:フルートのための50の旋律的練習曲 第2巻

第2巻は後半はエチュード(練習曲)的な要素が強く練習しがいがあります。このエチュードはいろいろ版ありますが、ルデュック社のモイーズ編がおすすめです。

セレクテッド・スタディーズ/RUBANK社

バッハ、ケーラーアンデルセン、ガリボルディ、エラート/等々のエチュードからボックスマン氏が選択した55曲がおさめられています。ろくにエチュードも吹いたことかないで芸大に入学した私が最初に指定されたエチュードです。


ベーム:24の旋律的練習曲 op.37

私の芸大の入試の課題曲でした。一曲一曲変化に富んだ作品で、後半12曲から、当日指定。当時の私は、ろくにエチュードもやったことのなかったので高いハードルでした。

ベーム:24のカプリス op.26

16分音の連続です。一見単調ですがこれを滑らかに演奏するためには、工夫も時間も必要です。好きなエチュードです。

アンデルセン:24の練習曲 op.15

16分音符と32分音符の世界です。が、この後ご紹介するアンデルセンのエチュードに比べますとわかりやすいメロディーです。こちらの楽譜はL.モイーズ編で、一曲ごとに練習の提案としてリズム等のパターンが載っていて、私は大変参考にしました。おすすめします。


クロイツェル・フルートエチュード:パウルマイゼン編

この本は、「音楽大学に入学して高度な勉強をする段階にあるフルーティストを特に対象にしており、、、」とはじめの言葉に書かれています。私はこのエチュードはお気に入りで、特にトリルの克服には非常に役に立ちました。お勧めです。

カーク=エラート:30のエチュード op.107

このエチュードは近代の複雑な和声、楽句を用いているの難しいのですが、最後のNo.30を除いて一曲1分ほどの短い作品となっていますので、苦手のなところのを集中して練習するなどの工夫で飽きることなく勉強できます。

フュルステナウ:音の花束 op.125/モイーズ編

ヴィルトゥオーソ」、フルート吹きにとって目指すところです。カデンツァが多用され華やかで自由な表現を追求します。大変難しい上級者向けです。


ケーラー:30の技巧的練習曲 op.75第1巻〜第巻

第1巻から第3巻まであります。難しいですがケーラーですから、調性がしっかりしています。こちらも相当難しいエチュードです。

アンデルセン:24の技術的練習曲 op.63 第1巻、第2巻

アンデルセンのエチュードのシリーズでは村松フルートの表示で言いますとこの後のop.60が最高です。このへんになるとどれもこれも難しいですがop.60に比べると一曲が2ページなので耐えられました。

アンデルセン:24の技巧的練習曲 op.60第1巻、第2巻

24のとあるのは全調で書かれていますが、一曲の長さが4ページあります。難しい上に調性が感じられず、飽きてしまい第2巻の途中でギブアップしました。

フレッシュ “ フルートライフ ”