ちいちゃんのかげおくり

フルートアンサンブル“えむ”第6回定期コンサート

今年の夏はなんだか曇ってばかりでしたが、この演奏会の日はお天気に恵まれ、たくさんのお客様にご来場いただきました。
カルテットのグリーンスリーブスで始まりました。
今回の演奏会の準備は遅かったのでどうなるのかと心配していましたが、当日は笑顔でみんなおもいきり演奏しました。

 

ちいちゃんのかげおくり

湯本洋司先生が素敵な作品を作ってくださいました。
「かげおくり」というのは目の残像現象を使った子どもの遊びのひとつです。
あまんきみこさんの原作によるこの物語は、現在小学校3年次の国語の教材として使われており、太平洋戦争時代に生きた1人の女の子「ちいちゃん」と、その家族の様子を描写し、戦争の悲惨さを後世に伝える名作です。

原作:あまんきみこ
作曲・指揮:湯本洋司
語り:熊本野映
ピアノ:斎藤洋子

女優:熊本野映さん

今回はこの物語をナレーションとフルートアンサンブルとピアノという形式で
「音楽物語」として、湯本洋司が作曲いたしました。
まず、ピッコロがふたつの音で「ちいちゃーん、」と呼びかけるように始まります。
そして、ピアノの調べに続いてフルートのアンサンブルがちいちゃんのテーマ曲を優しく奏でていきます。
そして、ピッコロの「ちいちゃーん、」に続いて、熊本野映さんが語りかはじめます。
「ちいちゃんのかげおくり、、」
まるでミュージカルを見ているよう、そんな賛辞もいただきました。野映さんの語り素晴らしかったです。
涙がでました、感動しました、たくさんのお声をいただきました。

 

定期コンサート プログラムから

今回、ピアニストの斎藤洋子先生に共演していただき、湯本洋司先生の編曲で日本の四季をピアノとフルート三重奏で演奏しました。  ♪海&うみ  ♪どこかで春が  ♪小さい秋見つけた  ♪雪
ドップラー作曲の「アンダンテとロンド」もピアノに田中さん、小川さんが演奏しました。

 

♪“えむ”の星空紀行

第2回のコンサートから披露してきました、湯本洋司による当アンサンブルの為の書き下ろし曲
「えむの何々」シリーズですが、今回は「えむの星空紀行」をおおくりいたします。
題名の通り、夜空に輝くさまざまな星や星座にちなんだ、皆様もお馴染みの音楽によるメドレーです。引用曲は「冬の星座」「きらきら星」「星に願いを」「七夕」そして「見上げてごらん夜の星を」の5曲ですが、やがて最後には夜が明けて星も消え、グリーグ作曲「ペールギュント」より「朝の気分」の音楽で全曲を締めくくります。
なお、この曲では2つの効果的な試みをしております。
ひとつは曲の雰囲気に関係なくフルートの短く鋭い音や、流れるような音の並びが時折聞こえますが、これは星のきらめきを表していて、オリオン座や北斗七星、夏の大三角、天の川など、星の並びをそのまま音譜の並びにしたものです。
もうひとつは、丁度曲が変わる所で「ウィンドチャイム」という楽器を使っております。今回、当アンサンブルメンバーの石田が担当いたします。

♪影 ~The Shadow~

湯本洋司作曲「影』この曲は昨年のヤマノ・アマチュア・フルート・コンテストの為に湯本洋司が書き下ろし、大編成の部で優勝を頂いた曲です。編成はフルート6重奏ですが、内訳は第1から第3番のフルートのトリオがメインで、そのそれぞれに「影」の役が後ろに付きます。従って演奏者は前に3名、後ろに広がるように3名という、ちょっと変わった配置となります。
後ろの人達はメインのメロディーをいろいろな音の形で「影」を表現する、とても重要な役目を担っております。
物に光を当てるとその後ろに影ができますが、光の当て方によってはその影の大きさや濃淡が大きく変ります。この曲はそんな、いわば光と影の駆け引きのような様子を表現しています。
今回もコンテストの時と全く同じメンバーが演奏いたします。(小川・田中・久野・須川・尾張・水戸部)

タンゴを三曲 ♪アルベニスタンゴ  ♪ピツィカートタンゴ  ♪エル・チョクロ

ディズニーワールドのから♪イッツアスモールワールド♪美女と野獣  ♪レットイットゴー

*ほぼ満員のご来場をいただきました。
ありがとうございました。

写真提供:宇田川哲夫氏

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